料理長 畑中 麻穂 / HINOMORI

湯の山 素粋居

公式サイトへ
栄養士として今も活躍している祖母の影響で料理の 世界に興味を持つ。ソムリエ資格も取得

炭火・薪火を巧みに操る
ジャンルは三重の食材を活かす料理

薪や炭火を操り、熟成肉を提供する「HINOMORI」の料理長・畑中麻穂さん。「熟成肉というと骨太な料理をイメージされるかもしれません。そこで、メインディッシュの前にご用意する料理では繊細にソースを使ったり、食材を吟味して細かい作業を施したり。豪快さだけではない料理の楽しみを提案したいと考えています」。自身のキャリアの中で、イタリアン、和食、本場イタリアでの知見など、ジャンルを超えた経験と技術を持つのが畑中さんの強み。

畑中さんら料理人が摘んだ野菜やハーブを彩りよく盛り付けた「畑っちぁーの サラダ」

地元・三重の食材の旬とともに柔軟なメニューづくりを可能にしています。「例えばとうもろこしは、三重で採れるのは2〜3週間というわずかな期間。そんな自然のサイクルに合わせて、流動的なコース内容をご用意しています」。さらに、柚子胡椒などの発酵調味料やラー油なども手作りし、その日に使う野菜やハーブは系列の「アクアイグニス」にある農園で摘み取るのも日課と、手間と時間をいとわず料理づくりに没頭しています。
「HINOMORI」が手がけるのは、ガスや電気のように容易に調整することができない炭火・薪火を使った料理。「炭火や薪火を使って調理することで香りがまったく変わり、付加価値の高い料理に仕上げることができます。

特に経産牛のステーキは、火入れの効果もあって柔らかく感じていただけると思います」と畑中さん。薪で料理ができる料理人はそう多くはなく、当初は試行錯誤の連続だったそう。薪は季節によって状態が変化するため燃え方が一定ではなく、素材の見極めはもちろん薪の状態にも気を配りながら、一日として同じがない環境と向き合っています。

【PROFILE】三重県桑名市出身。調理師専門学校卒業後、名古屋のイタリア料理店に約10年間勤務。その間、「食材の扱いに長けているのは和食」という助言を受けて、レストラン閉店後に割烹料理店でも研鑽を積む。2019年に渡伊。海沿いのリグリアでは魚介料理を、トスカーナの山間部ではジビエ料理を学ぶ。2020年コロナ禍をきっかけに帰国し素粋居「HINOMORI」に入社。2023年より同レストラン料理長に就任。

基本情報

施設名

湯の山 素粋居

住所

三重県三重郡菰野町菰野4842-1 map 地図をみる

電話番号

059-390-0068

営業時間

【HINOMORI】

ディナー 18:30 ~

おすすめの料理

全国各地から仕入れた希少な経産牛のステーキ。
薪火で焼き上げることで旨みや風味が増す

スペインやイタリアの料理哲学を受け継ぎ炭火、薪火で焼き上げる経産牛の熟成肉

HINOMORI

ディナーコースより、骨付き経産牛(熟成)。日本ではまだ馴染みが薄いですが、「HINOMORI」はヨーロッパの料理スタイルで経産牛の熟成肉を提供しています。一般に和牛は2歳半頃から出荷されることが多いですが、経産牛は子どもを産んでから再び食肉用に肥育されたもので、ときには12歳の牛を扱うこともあります。「経産牛は旨みがぎゅっと詰まっているのが特徴。噛めば噛むほど旨みが出てきます。これは若い牛にはない味わいです」と畑中さん。経産牛は熟成に適していて、余分な水分が抜けた熟成肉の味わいは強烈な印象を残します。また、廃牛になることも多い経産牛を「おいしくいただく」ということは生き物の命を大切にいただくSDGsにも繋がっています。

アクセス

公共交通機関

【電車でお越しの場合】 近鉄「湯の山温泉駅」徒歩5分

車でお越しの方

新名神高速道路「菰野IC」より約5分