塚原 巨司 / 和食「浜木綿」

志摩観光ホテル ザ ベイスイート

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料理人としてのキャリアは約40年。大阪で長年 腕を磨いた塚原巨司さんの技は「出汁」に出る

和食の基本「出汁」の徹底的な追求で
三重の良質な食材を活かし尽くす。

2019年より和食総料理長を務める塚原巨司さんは熊本県の出身。兼業農家に生まれ、幼い頃から畑仕事や料理にふれる環境の中で、食への興味を育んでいきました。調理師専門学校を卒業後、グループホテルの「シェラトン都ホテル大阪」で技術を磨き、2016年「G7伊勢志摩サミット」を機に「志摩観光ホテル」の和食「浜木綿」の料理を担当します。

器は四日市萬古焼や漆椀などを使用。
芸術的な器が料理の美味しさをより引き立てる

「志摩観光ホテル」が伊勢志摩サミットの会場に選ばれ、和食を担当する料理人として志摩の地へ。三重とは縁もゆかりもなかった塚原さんが驚いたのは、食材の豊富さと質の高さでした。「食の台所と言われる大阪も、三重には敵わないと感じました。大阪は全国各地から食材が集まるものの、地元食材は意外に少ないのです」。一方で課題に感じたのが、優れた食材に見合う味付けだったそうです。
そこで塚原さんが取り組んだのが「出汁の改革」でした。出汁の文化が栄える大阪で培った長年の経験を活かし、店で使用する出汁の見直しを行いました。「出汁は和食の基本です。和食で三重の豊富な食材を活かすには、基本となる出汁を整えることが必須でした」と塚原さん。

現在使っているのは三重県産の鰹節のほか、室鯵や鮪、熊野地鶏など。食材や料理の特徴に合わせて使い分けることで、和食ならではの繊細な味を生み出します。料理を彩る器も芸術性が高く、見ごたえ十分。褒章を受章した清水醉月氏を中心とする陶房「酔月陶苑」でつくられた四日市萬古焼などが使われています。「以前は志摩観光ホテルといえばフランス料理が有名でしたが、最近は和食も楽しみにしてくださるお客様が増えています」とのこと。料理人が目の前で料理をふるまう一日一組限定のカウンター席もあり、大切な人と大切な一日を過ごしたくなる店です。


【PROFILE】1986年「博多都ホテル」入社。1987年都ホテル大阪(現シェラトン都ホテル大阪)日本料理「都」、「うえまち」で研鑽を積む。2016年和食「浜木綿」料理長として「G7伊勢志摩サミット」にて「志摩観光ホテル」における和食料理の提供に携わる。2019年「志摩観光ホテル」和食総料理長に就任。

基本情報

施設名

志摩観光ホテル ザ ベイスイート

住所

三重県志摩市阿児町神明731 map 地図をみる

電話番号

0599-43-2111

営業時間

【フレンチレストラン「ラ・メール」】

朝食 07:00~10:00(L.O.09:30)

ランチ 11:30~14:30(13:00までのご入店)※貸切のみ

ディナー 17:30~21:00(L.O.19:30)

※15名様より貸切でランチのご予約を承ります。

【和食「浜木綿」】

朝食 07:00~10:00(L.O.09:30)

ランチ  11:30~13:30(L.O.13:00)※2日前20:00までの完全予約制(4名様より)です。

ディナー 17:30~21:00(L.O.19:30)

定休日

無休

その他・備考

ザ クラシック、ザベイスイートどちらに宿泊しても、すべてのレストランが利用可能(ザ ベイスイート内レストランは
小学生以上) ディナー時はドレスコード(スマートカジュアル)あり

おすすめの料理

三重県を代表する食材、鮑を使った一皿。
低温調理とステーキ、それぞれ違いを楽しめる

王道と独創的な調理法。鮑の魅力を追求した2つのアプローチにより、多彩な表情を楽しめる一皿

フレンチレストラン「ラ・メール」

三重県の代表的な食材である鮑。「ラ・メール」ではホテル伝統の調理法に加えて、樋口シェフ考案の独創的なアプローチで鮑の新しい魅力を引き出します。たとえば低温調理は、磯の香りと独特の食感が楽しめる一品。殻付きのまま60℃未満の低温で2時間ほど火を入れた後、肝と殻をはずし、鮑の煮汁と焦しバターを使った軽い仕立てのエスプーマを添えます。ステーキは、長年愛され続けてきた伝統的なスタイルで。大根、塩と一緒に3時間炊いた鮑に小麦粉をつけて焼き上げます(鮑は主に夏のメインメニュー、夏以外の提供も可能)。メニューは2か月ごとに入れ替わり、季節の食材をメインとして提案しています。

美しい椀でいただく吸物は、季節ごとの三重の食材を用いる
写真は鮑とかぶらの吸物)

三重の旬を目と舌で感じる「吸物」という小世界。出汁へのこだわりが、ひと口目の感動を生み出す。

和食「浜木綿」

コース料理の序盤に提供される吸物は、塚原和食総料理長のシグネチャーとも言える一品。「良質な食材をどれだけ揃えても、食材に見合う出汁を使わなければ本当の和食の美味しさは生み出せない」と語ります。出汁は食材に合わせて4種類ほどの素材を使い分け、食材は季節に応じて食材を厳選しています。春は伊勢まだいや蛤、夏は鮑や鱧、秋は松茸の土瓶蒸しや松阪で獲れる原木シイタケを使った吸物、冬は鰆や伊勢海老の頭を使うなど、季節の素材の魅力を提供しています。三重の景色などが描かれた美しい漆椀も魅力的です。

アクセス

公共交通機関

【電車でお越しの場合】 近鉄「賢島駅」送迎車約3分(要予約)

車でお越しの方

【東京方面から】 伊勢西IC -伊勢二見鳥羽ライン〜第二伊勢道路〜鳥羽南・白木IC〜国道167号(賢島方面)