グリル片山
「アットホーム」な持ち味を受け継ぎ、お客様に喜んでいただける料理を常に考える
伊勢志摩地域
昭和47年に洋風の定食屋さんとして開業した「グリル片山」。ビーフカツレツ、カニグラタンなどを提供し大忙しだったお店は移転後、鮑・伊勢海老・松阪肉をメインにしたフランス料理店となります。「小学生の頃から両親の後ろ姿を見ながら、カトラリーを拭いたり鍋を洗ったり、フライヤーでものを揚げたりしていましたね」というのは現在オーナーシェフを務める片山朗さん。
鮑・伊勢海老・松阪牛の3本柱を大切に、土地の農作物を使用する地産地消は、父の代から当たり前のこととして体に染みついている、といいます。豊かな食材に溢れる三重の地は、魚を釣った人、野菜を作った人の顔をすぐ近くで見ることができる幸せな土地柄。「マダムの実家がお米を作っているので、その米粉を使ったり、無農薬の甘夏をジャムにしてグリルに使うこともあります」。
フランス料理屋を提供する今も、古くからの常連客がビーフシチューやカニクリームコロッケなど懐かしい味をコースに追加注文するシーンもおなじみだそう。
「父のように、いつまでも周りの人に喜んでもらえる料理人になりたい」と思ってきたという片山さん。20代の頃、長年和菓子屋を営んできた大将が片山さんに「お客さんって何につくと思う?」と尋ねたそうです。「味でもない、お店でもない。人につくんや。ここのお父さんはいつもにこにこしてるやろ?って。お客さんは人につく。ありがたい言葉だな、と今もよく思い返しますね」。
家族経営ってどうなんだ?と悩んだこともあるけれど、「最近は、身内っていいものだなと思います。10年以上働いてくれるスタッフも家族同然。アットホーム、と言われることが多いこの店で、お客さんに喜んでいただける料理を自分自身も楽しみながら提供していきます」。
【PROFILE】
三重県伊勢市生まれ。先代の片山俊視さんが昭和47年に「グリル片山」を創業。次男として生まれ育ち、小学生の頃から家業を手伝う。大学卒業後実家に戻り、2009年、32歳のときに経営を引き継ぎ、オーナーシェフとなる。
施設名 |
グリル片山 |
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住所 |
伊勢市岩渕3丁目6-47 map 地図をみる |
電話番号 |
0596-25-1726 |
営業時間 |
ランチタイム ディナータイム |
定休日 |
定休日 毎週火曜日 (祭日は営業、月1回連休あり) |
グリル片山
伊勢海老のスープは、創業以来、「グリル片山」が作り続けるスープ。伊勢海老の殻、答志島でとれたウタセエビ、トマト、ニンジン、セロリをソテーし、マダムの実家の米でとろみをつけて裏ごししたスープ。コクとうまみが詰まったスープです。「フランス料理は無駄がありません、野菜くずも甲殻類の殻も香りやうまみになる。ロスなく使ってお客さんにも喜んでいただけるのがありがたいです」。
グリル片山
毎年、4月から9月の鮑漁の時期に確保しておき、年間を通して提供している名物メニュー。グリンピースを鶏肉のブイヨンとあわせてピュレにし、バターで味を調えたグリンピースソースを皿に敷き、蒸し焼きにした鮑ステーキをのせます。「あるとき父が海女さんに相談したら、『鮑はグリンピースと合う』と教えてもらい、考案したメニューだと聞いています。これを食べるために来てくださる方も多いんです」。
【電車でお越しの場合】 近鉄鳥羽線 宇治山田駅より内宮方面へ徒歩約5分。
高速道路 伊勢自動車道 伊勢西ICを下車し、32号線を北(外宮方面)へ約1.5km、岡本1丁目交差点(右手:祖霊社)を右折、そのまま約200m直進し、二つ目の信号(右手:百五銀行伊勢支店)を右折して約500m直進、錦水橋(勢田川)を渡ってすぐの交差点(右手:石吉)を右折するとすぐ左手に建物が見えます。 駐車場は建物の前にあります。