鳥羽国際ホテル
美しい鳥羽の海に浮かぶように建つ
1964年開業、皇族や国賓も訪れる
伊勢志摩地域
「メインダイニング シーホース」では季節の移ろいに合わせて3ヶ月に1度メニューを変更。地元・鳥羽の食材を中心に、海の幸、山の幸に恵まれた環境は、料理人冥利に尽きると山﨑総料理長は話します。そして、「料理で大切なことは愛情とバランス。おふくろの味がおいしいのは、母親の気持ちが料理にこもっているからですよね。どんな料理も気持ちが入っていないとおいしくないんです。だから我々も、お客さまを思う気持ちを忘れてはいけないと思っています」と続けます。
そんな考えもあって、総料理長という多忙なポジションでも、ゲストのもとでメニュー説明をしたり、感想を直接聞くためにテーブルを回ることを欠かしません。そしてバランス。盛り付けのバランス、味付けのバランス、コースであれば前後の料理とのバランス……、いろいろなバランスに気を配ります。なかでもコースの最初に登場する前菜は考え尽くされたバランスで仕上げられ、ゲストの心を一瞬で掴むほど印象的。目でも料理を楽しませてくれます。
伝統あるホテルのメインダイニングとして、鮑のステーキ、伊勢海老のビスクスープやブイヤベースなど定番メニューを大切に受け継ぐ一方で、新たなメニュー開発や食材探しにも力を注いでいます。
例えば、「野菜がおいしかった」とゲストからも好評の野菜は、地元のもの。海のミネラルをたっぷり含んでいて、味の強さが特徴です。また答志島で直接仕入れるのは、近年注目が高まっているトロさわらや車海老など、これ以上ない新鮮なものばかり。
「何かをつくり出すときにはエネルギーが必要で、苦労が絶えません。それでもお客さまから『おいしかった』と労っていただくと、次への活力になるんです」と笑顔で語る山﨑総料理長。これからも食材と向き合い、ゲストのために料理をつくるというシンプルな姿勢を変えることはありません。
【PROFILE】三重県志摩市出身。高校卒業後、1974年に「鳥羽国際ホテル」に入社。「メインダイニング シーホース」で研鑽を積み、料理長に選任される。2012年からは同ホテルの総料理長として料理の監修をはじめ、アレルギーへの対応など食の安全を最優先したレストラン運営のために尽力。料理をつくるうえで大切にしていることは「愛情とバランス」と語る。
施設名 |
鳥羽国際ホテル |
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住所 |
三重県鳥羽市鳥羽1丁目23-1 map 地図をみる |
電話番号 |
0599-25-3121 |
営業時間 |
【メインダイニング シーホース】 朝食 7:00〜10:00(LO9:30) ランチ 11:30~14:30(LO13:30) ディナー 17:30~22:00(LO20:30) 宿泊者以外の利用もOK、朝食以外は予約制 【和食レストラン もんど岬】 ディナー 17:30~22:00(LO20:30) 宿泊者以外の利用もOK、予約制 |
定休日 |
年に2回メンテナンス休業あり |
メインダイニング シーホース
三重県といえば松阪牛が有名ですが、同ホテルの独自の情報収集や目利きで見つけ出したのが美熊野(みくまの)牛です。三重県の南部に位置し、熊野灘に面した熊野市にある「岡田牧場」が手がけるもので、脂が少なく、柔らかな肉質と濃厚な味わいが特徴。そのヒレとロースを、網焼きや低温ローストなどにアレンジしています。 同じ肉料理でレストランの定番メニューとなっているのが「松阪牛 赤ワインブレゼ」。脂の少ない頬肉を数時間かけて煮込むことで、ホロホロと溶けるような口当たりに。ゲストからの要望を受け、家庭でも楽しめるお取り寄せ商品がつくられたほど人気の一品です。
和食レストラン もんど岬
殻付きのままの伊勢海老を調理場で7割ほど火入れして、熱した陶石の上に並べてゲストの眼の前へ。最後の仕上げとして、そこに酒と水を回しかけると「ジュー!」という豪快な音と湯気が立ち上ります。蓋をしてしばらく待つと石蒸し焼きの完成です。料理人やスタッフが殻を外して提供します。「せっかくなので、そのままガブリと頬張っていただくことをおすすめしています」と北村料理長。シンプルに伊勢海老の味を噛みしめるもよし、答志島のワカメと出汁を合わせたソースとともにどうぞ。 夏場は鮑の石蒸し焼きが登場。肝ソースとともに味わう鮑は絶品です。
【電車でお越しの場合】 JR・近鉄「鳥羽駅」シャトルバス5分
伊勢道「伊勢IC」より約10分